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ダブルアウトのブル狙いアレンジ

ダブルアウトのアレンジで132をブルからという話から、ブルの使い方に興味がでたので、PDCの選手がどのようにブルを使っているか調べてみました。ブル狙いは、ダーツ マッチの華てす。中心の最も小さいDB(インブル ダブルブル 50点)に入ると観衆は湧き、相手によっては精神的にダメージを与えることができます。SB(アウターブル シングルブル 25点)に入って上手くフィニッシュに結びつけられれば、有利になりますし、思いがけない手であれば意外性により相手や観客を驚かすことができます。

DBは50点で、それよりも大きいT20は60点です。真ん中の小さいDBを狙うメリットは通常はありません。しかし、なぜDBを狙う局面があるのか。それはDB(インブル ダブルブル 50点)に入ればそれに越したことはないけれどSB(アウターブル シングルブル 25点)に入れば美味しい場合にブルが狙われます。そのためDBを狙うアレンジでは常にSBに入った場合にどうなるかが背景にあります(もちろん50残からDBでフィニッシュする場合を除いてです)。

従って、ブルを使ったアレンジは、インブルを狙って外してもだいたいSBには入るということを前提にしているのでかなり上手い人には有効ですが、私にはあまり意味がありません。統計確率論的には、狙わらないほうが勝率が高くなる場合もあると思います。しかし、勝つために極わずかな可能性を信じてブルをトライし、勝つことを放棄しないということは勝率以前に大事な場合もあります。たとえば61〜70までの2本持ちで、相手が次のスローでが上がりそうな場合、シングル、インブルでフィニッシュを狙うことは、観客のいるような大会でもバーなどでのローカルな対戦でもそのレグのクラマックスとなる場合があります。

以下にブルを狙う場合のアレンジを示します。必ずブルが狙われるわけではないです。ブルが狙われる場合がある、あるいは、ブルを狙うプレイヤーがいるということだけです。そしてその意味はどういうことなのかを示しているにすぎません。むしろ、ブルを狙って失敗してもアウターブルに入るということが前提となりますので、少数派である場合が多いです。

ブル狙いアレンジというと、161のT20-T17-DBのようなトリプル2本にインブルでフィニッシュする数字に揃えることも含まれるかもしれません。161の他、164,167,170のフィニッシュがこれに当たります。これらについては「501からのアレンジ ボギーナンバーを避ける」に書きましたのでここでは除いて考えます。

1本目 3本持ち

SBに入った場合にどうなるかを示しているのは、前述の通り、ブル狙いのアレンジでは常にSBに入った場合にどうなるかが背景にあるからです。DBに入ればそれに越したことはありません。SBを狙ってSBに入れなければならないということではありません。

  • 135残 〜 (1) SB➡︎110残 〜 (2) T20➡︎50残 〜 (3) DB  
  • 132残 〜 (1) SB➡︎197残 〜 (2) T19➡︎50残 〜 (3) DB
  • 121残 〜 (1) SB➡︎96残 〜 (2) T20➡︎36残 〜 (3) D18
  • 122残 〜 (1) SB➡︎97残 〜 (2) T19➡︎40残 〜 (3) D20
  • 123残 〜 (1) SB➡︎98残 〜 (2) T20➡︎38残 〜 (3) D19
  • 125残 〜 (1) SB➡︎100残 〜 (2) T20➡︎40残 〜 (3) D20
  • 82残〜 (1) SB➡︎57残 〜 (2) S17 ➡︎40残 〜 (3) D20
  • 61残〜 (1) SB➡︎36残 〜 (2) D18
  • 65残〜 (1) SB➡︎40残 〜 (2) D20

135と132については、110はT20+DBで2本で上がれる最大の数字。107はT19+DBでそれに次ぐ数字。ここに確実に持っていくことを狙っています。もしT20を狙って115, 112の2本持ちとなったらその時点で上がれる可能性はなくなります。

121~125は数字のシングルに入っても100以下にすることができません。そのため、ブルを狙えばSBでもトリプルとダブルの組み合わせで上がれる数字にすることができます。しかし124残はS25に入ったら99残で二本で上がれなくなるので止めましょう。

121から130はシングルに外れても101、104、107、110が残るような数字のトリプルを狙うことも多いです。例えば121はT20を狙い、101残になったら、T17-DBでフィニッシュを狙うことができます。このフィニッシュ方法では最後にDBを狙うことになりますので、成功確率が下がります。121からDBを狙い、96にできれば、S20-D18で上がれるのでDBに入れる精度は要求されません。しかし、SBに入ると2本でフィニッシュできない99になってしまう124や126,127,128,129,130には必要な方法になります。126の場合SBで101になりT17-DBでフィニッシュできますが、S19で107としてT19-DBの方がやや難易どが下がります。また、126からDBに入るとまだ76でトリプル-ダブルが必要になりますが、T17に入れば69となり、シングル-DBで上がれる数字になります。

121〜130までの数字で、台からの最後にトリプルとDBでフィニッシュする流れで1本目ではブルを狙わない場合には以下のようになります。

  • 121残 T20狙い シングルに外れて 101残〜T17 DB
  • 122残 T18狙い シングルに外れて 104残〜T18 DB
  • 123残 T19狙い シングルに外れて 104残〜T18 DB
  • 124残 T20狙い シングルに外れて 104残〜T18 DB
  • 125残 T18狙い シングルに外れて 107残〜T19 DB
  • 126残 T19狙い シングルに外れて 107残〜T19 DB
  • 127残 T20狙い シングルに外れて 107残〜T19 DB
  • 128残 T18狙い シングルに外れて 110残〜T20 DB
  • 129残 T19狙い シングルに外れて 110残〜T20 DB
  • 130残 T20狙い シングルに外れて 110残〜T20 DB

82残はSBでもシングルとダブルの組み合わせにできる60以下の57にできます。DBなら32という良い数字になります。T14-D20狙ってシングル14に外した場合はもちろんT18-D14を狙ってシングル18に外した場合でも、64残となるので、後2本でフィニッシュするためには、トリプルとダブルに入れることが必要になります。82の考えをさらに拡張して81から85までならブルを狙って60以下にしてシングルとダブルの組み合わせにするという考えもあります。さらにさらに91から95までの3本持ちならブルを狙って70以下にしてシングルとインブルの組み合わせにするという考えもあります。そうするとブルばっかりになりそうですが。ソフトダーツの達人でブル得意な人ならあるかもしれません。

3本持ちで61からブルを狙うことはPDCでは主流の方法になっています。T15-D8狙いでT15をS15に外すと46残となって、もう一本シングルのあとダブルが必要になります。ブルを狙ってSBに入ればD18がすぐに狙えるので、ブルを狙ってSBには入る技量の持ち主なら狙う価値があります。65残も同様にSBに入ったら40残となるのでブルが狙われる場合があります。問題は、DBに入ったら61は11、65は15が残ってしまうということ。SBとDBを打ち分けられる人なら別ですが(ヴァン・ガーウェン ?)、本来入っては困るところを狙うというのが難しいところです。

ちなみに、2019年のグランドスラムのルイスとの試合でヴァンガーウェン は61残からDBに入れてしまい、11残としてからの2本目をS3をS19に外し、バーストしています。ルイスは157だったので作為的にバーストしたのではありません。

2本目 2本持ち

  • 255残〜 (2) SB➡︎230残〜 (3)T20 で170残
  • 252残〜 (2) SB➡︎227残〜 (3)T20 で167残
  • 245残〜 (2) SB➡︎220残〜 (3)T20 で160残
  • 225残〜 (2) SB➡︎200残〜 (3)T20 で140残
  • 220残〜 (2) SB➡︎195残〜 (3) SBで170残
  • 215残〜 (2) SB➡︎190残〜 (3)S20で170残
  • 214残〜 (2) SB➡︎189残〜 (3)S19で170残
  • 205残〜 (2) SB➡︎180残〜 (3)S20で160残
  • 145残〜 (2) SB➡︎120残
  • 101残〜 (2) T17➡︎50残〜 (3)DB
  • 104残〜 (2) T18➡︎50残〜 (3)DB
  • 107残〜 (2) T19➡︎50残〜 (3)DB
  • 110残〜 (2) T20➡︎50残〜 (3)DB
  • 61~70からシングル 3本目でDB

これの理解には高スコアからのアレンジは、170残(T20-T20-DB)が3本のダーツで上がれる最高の数字であり、次に、167(T20-T19-DB)、164(T20-T18-DB)、161(T20-T17-DB)と続き、その間の169,168,166,165,163,162では上がれないことは予備知識として必要です。また160になればT20-T20-D20とDBフィニッシュにする必要がなくなります。

100を越えるとトリプルとダブルの組み合わせの2本で上がれるなくなります。しかし101から110まではトリブルとインブルで上がれる数字が4つあります。101、104、107、110は17、18、19、20のトリプルに入れば50が残るのでDBで上がることができます。

上記の3本持ちのところで説明した61から70でシングルで50に合わせて三本目でDB狙うのはよくやると思います。41残から60残までならシングルとダブルで行けます。60を越えると三本持ちならトリプルとダブルで行きますが、トリプル外すと上がれなくなるのでシングルとDBが狙われます。シングルが入ってもDB外すと狙いにくい数字が残りますが、入ると気持ちいいです。61,65,75からSBもあるかも知れませんがDBに入ると25残は一本では終われませんのでDBに入ったのが残念ということになってしまいます。

3本目 1本持ち

  • 220残〜 (3) DB➡︎170残
  • 195残〜(3) SB➡︎170残 
  • 192残〜(3) SB➡︎167残
  • 186残〜(3) SB➡︎161残
  • 185残〜(3) SB➡︎160残 
  • 182残〜(3) SB➡︎157残 <=160
  • 181残〜(3) SB➡︎156残 <=160
  • 165残〜(3) SB➡︎140残 T20-S20-S20 で40残 20だけ狙える
  • 161残〜(3) SB➡︎136残 T20-S20-S20 で36残 20だけ狙える
  • 155残〜(3) SB➡︎130残 = T20 S20 DB
  • 145残〜(3) SB➡︎120残  = T20 S20 D20
  • 142残〜(3) SB➡︎117残  <120残 = T19 S20 D20
  • 141残〜(3) SB➡︎116残 <120残 = T20 S16 D20

220からのブル狙いは3本目になるとT20が狙いにくい場合があるのかもしれません。少数派です。むしろT20が狙えれば狙って160残を目指したほうがよいです。

195と192のブル狙いは20でも上がり目にできないけど、SBなら可能性あるからです。186は19狙いで167、T19で129にするのが主流ですが、DBで136にしたかったのかもしれません(T20 T20 D8 または次100の後D18)。

185,182,181で18,19,20を使って160台の上がり目を狙わずにSBを使う人がいるのは、160以下にして、ブルフィニッシュが必要になる160台の上がり目を避けるため。189、188、187は、SBで160以下にならないのでブル狙いのメリットがありません。184はSBで159となり3本で上がれないのでブルは狙いません。183はSBで158残となりT20 T20 D19で しか上がれないのでブルは狙いません。必然的に180台でブルを狙えるのは、181、182、185となります。

165,161から1本持ちならSBを狙う場合もあります。DBなら120以下にできるしSBでも140、136となり、次のラウンドで20だけ狙って100を出せれば良い数字が残り、もしT20に2本入れば上がれる可能性もあります。 165や161からT20を狙ってもしT20に入っても100以上の数字だからあまりメリットありません。162、163、164では、SBで137、138、139となり、いかにも上がりにくそうな数字になるからブルは狙われません。157でSBで100を出せば32残となる132になるけど狙わないのはT20かT19狙って入れば100(T20-D20)以下にできるチャンスがあるからと思います。それに132の三本持ちはブル狙いから入ります。しかし155ではSBで130という数字が見えてくるのでブルを狙う(人もいます)。

145,142,141でSBを使うのは確実に120以下にして、トリプル+シングル+ダブルの組み合わせで済む数字にするためです。 120を越えると大抵トリプル2本が必要になります。

カテゴリー: アレンジ

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